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住宅瑕疵担保責任保険とベランダFRP防水

消費増税の駆け込み需要で続いた新築ラッシュも一服し、新築工事のベランダFRP防水工事も落ち着いた感じがありますが、

新潟市健幸すまいリフォーム支援事業も始まり、雨漏り修理、外壁改修、屋上防水などのリフォーム工事が増えています。

首都圏では建設業以外の求人も募集条件が改善され増えてきているとかいないとか・・・

アベノミクスで回復傾向を見せていた日本の景気も消費増税に負けずさらに良くなってほしいと思う今日この頃です。

 

さて冒頭に書きましたが、昨年から続いた新築ラッシュで建設された新築住宅はすべて「住宅瑕疵担保履行法」が適用されています。

国土交通省HPによると「H21.10.1よりスタートした法律で、新築住宅を供給する事業者に対し、瑕疵の補修などが確実に行われるよう、保険や供託を義務付けるもの。」との記載があります。

この瑕疵担保障を受ける上で、保険を行う機関から様々な規格・規定を設定され、クリアした施工を行った場合のみ保険を受ける事ができます。

私どもの行うベランダFRP防水工事の場合

保険を行う機関によって規格・規定の違いはありますが主に

①FRP防水層を2重にする事。

②立上がりの高さは規定以上

③サッシ下の高さは規定以上

などがクリアする条件です。

 

FRP防水工事の中で最も手間がかかり、なおかつ防水性能を左右する工程は防水層を施工する事です。

この法律が施工される前、弊社では防水層を1層で施工しておりました。

防水層が1層でも年間数百件の施工を20年以上行ってきましたが、防水層の破断が原因で漏水の起こった事はありません。(地震などの天災、躯体や下地工事が原因の場合などを除く)

当然のことながら、一番手間がかかり、一番神経を使う工程が2倍になるわけですから、施工単価も施工時間も増えます。法律施行前は普通の大きさのベランダなら大体1日~1日半で施工できました。法律施行後は1日半~2日は最低かかります。

 

法律施行前、防水材のメーカーと技術面の打ち合わせを行った時

「きちんとした施工をすればFRP防水層は1層でも十分な強度があります。住宅瑕疵担保責任保険の規格がFRP防水層を2層にしたのはきちんとした施工を行わず漏水の原因となる施工業者が数多く存在するからでしょう。」と話していました。

 

実際に2013年~2014年に施工されたベランダFRP防水で、防水層を2層で施工せず1層でごまかしている業者があったそうです。

防水層が1層か2層か・・・

見た目では区別がつきません。実際に施工が終わったベランダを切断し防水層の厚さを測ってみないとわからないと思います。

この元請さんなぜ防水層が1層だと気付いたのでしょうか?

答えは簡単です。ズバリ施工時間の速さです。あまりにもベランダ1箇所あたりの施工時間が短かったため「おかしい?」と思い調査を行ったところやはり1層しか施工していませんでした。

 

建築業界は長く続いた不況のため施工単価が大幅に下がり、会社経営のため職人さんをリストラしたところも多くあります。そんな環境の中、突然今回の駆け込み需要で施工キャパ以上の物件を施工していかなければならない環境になりました。

人員不足、不採算工事・・・原因はいろいろあるでしょうが、本来はお施主さんの住宅を保障するための保険が逆に手抜き工事を生む原因となってしまった例です。

 

正直に丁寧に・・・当たり前のことを当たり前に施工する・・・仕事を行う上で基本中の基本です。